音の質

10.21

土曜日、旭川近郊のT町に新しいジャズ喫茶が出来たというので、早速行ってみた。ネットに投稿があり「たまにはいい音を聴きながら、コーヒーを飲んでジャズを楽しんでは?--」という趣旨の書き込みだったので、期待しながら向かった。最近は旭川市内でもジャズ喫茶と呼べる店は少なくなり、数軒しかない。予備校に通っていた頃はジャズ喫茶の全盛期だった。旭川にも大きな店があったものだが、今は若い人の間であまりジャズは流行っていないらしい。というより、ジャズそのものが、衰退しつつあるのか?新しく出来たレストランや飲食店では、何処でもジャズはBGMとして流れているのだが--。酒を飲んで食事を楽しむのであれば、ジャズは落ち着いたBGMとしてぴったりじゃないか?--等と考えながら店に入ってみた。

普通の事務所の住宅部分にオーディオルームがある。部屋の大きさは10畳ぐらいだろうか?正面に3台真空管アンプが据えられ、大型のターンテーブルでレコードを回転させている。スピーカーはJBLの大型のスピーカー2器が置かれていた。かなりの大音量でジャズボーカルの音が響く。客は私のほかには、私の後ろのテーブル席に二人。私はその前のソファーに座る。ソファーの右側に店主らしい人が座っていた。スピーカーから聞こえるボーカルの音が割れて聞こえる。ボリュームが大きすぎるのか、装置全体の音のバランスが悪い。私はオーディオにそんなに詳しくはないが(自分の装置はコンパクトな安物なので‐‐)、それでもボーカルの音が聞きづらいのは判断できる。後から知り合いのカフェ店主に其の話をしたら「音が広がりすぎているんじゃないかな?」という事だった。せっかくの高価な装置も十分な働きをしているとは言えない。高価な装置あるいは、高価な車など大金をはたいて購入する人は多いが、それを使いこなしている人は何人いるだろう?置いてあるだけの高級オーディオや、そろそろとしか走らない高級車の何と多い事か。ステータスシンボルとして所有するだけで満足してしまっている。もったいない話だ。

もう一つ、音を作り出すという事は難しい。我々もよくライブをしたり、聞いたりするけれど、なかなか良いバランスの音というのは出せないものだ。ライブをする方も聴く方も、またオーディオを聴かせる方も聴く方も、良い音を聴き分ける耳を持っていなければ、十分に楽しんでいるとは言えまい。何となく聴いていたのでは、本物は掴めない。

 

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